四話 目が覚めたらダンジョンの中だったんだけど。
『簡単に言えば、地球には『魔力』と呼ばれるエネルギーがほとんど無く、逆にナナナシアには『魔力』で満ちていたわけだが、それが今回の事態を引き起こした。 ほぼ同時に起きた、地球側の巨大自然災害と、ナナナシ…
『簡単に言えば、地球には『魔力』と呼ばれるエネルギーがほとんど無く、逆にナナナシアには『魔力』で満ちていたわけだが、それが今回の事態を引き起こした。 ほぼ同時に起きた、地球側の巨大自然災害と、ナナナシ…
鮮やかだった街路樹の緑が色を失った。 建物も、まだ作りかけの看板でさえ、すべての物の色が抜けていって、かろうじて残った黒によって視界がモノクロに変わる。 風も、光も止まった。 一切の音が消えた。完…
呆然と、外の景色を眺めていた。 乗降口のガラスの向こうに見えたのは、半年前に地上から失われて久しい、植物の緑だった。バスの走る速度に合わせて、緑が視界を猛烈な早さで流れていく。 「ここ……どこ?」 …
思わず自分の頭に手を伸ばす。 いつもの柔らかい髪。トリートメントが効いているからか、指の通りはサラサラですごく良い手触りがする。今までの私の髪と違うのは、髪の色が金色になったってだけ。だと思っていた…
窓の外に流れる景色をそれとなく眺めている。 宵闇の林間道。まるで濃い霧の中を走っているような、視界が悪い道を結構な速さで走っている。薄っすらと見える木立が次々と、猛烈な勢いで後ろに流れていく。車輪が…
ゆっくり意識が覚醒してくる。 昨日の仕事の疲れが残っているのかな、ちょっと体が気怠い。それに、さっきまで見ていた不思議な夢をしっかりと覚えている。 夢なんて見るの、久しぶりよね。 そんなことを思い…
目を開けると薄暗い、僕がいつも寝ている部屋だった。 大きく深呼吸をすると、仰向けのまま腕を天井に向かって伸ばす。そうすることで部屋のセンサーが反応して、薄暗かった部屋が明るくなった。 妙にリアルな…
地球は太平洋の海底火山噴火で、未曾有の危機に陥っていた。 噴煙は世界の空を全て覆い尽くし、地表は明けることのない暗闇に包まれた。地表に堆く積もった火山灰で植物は枯れ、濁った海は澱み、生き物はその殆ど…
これってきっと、夢なのよね。 少し前に簡易ベッドに横になって目を瞑った。仕事が一段落して疲れていたから、あっという間に睡魔に呑まれたのに、気がついたらここにいた。いいえ違うわね、夢にしてはリアルすぎ…
これは、夢。なんだと思う。 ちょっと前にベッドに横になって目を瞑って、それこそいつもどおり眠りに落ちたはずなのに、気がついたらここにいた。いや違うかな、意識はあるけれど自由に体が動かせないから、正確…
見えるからと言って、実際にそこまでの距離が近いとは限らないんだって、ほんと思い知ったよ。 徒歩だったのもあったと思う。 立っていた崖の上がそのまま滝上まで繋がっているって話だったから、崖沿いに森の…
昇降機に機体ごと乗り込み、ゆっくりと下に降下していく。 程なくして昇降機が止まって、目の前の壁が扉に変わって開いていった。思わず後ろを振り向いてみたけれど、機体の後席に乗ったまま後ろが見えるわけなく…
機械人間改め、マシナリーたちのすべての魂樹複製を終えた翌日、大樹が立ち並ぶ森をミリエルと二人で歩いていた。 しかし見渡す限り生えている樹が本当に太い。もうね、まるっきり自分が小人になったような、そん…
見上げた空に、普通に翼竜が飛んでいる。 ちょっと前だったらありえない光景にちょっとだけ目眩がする。 地球にいた頃は、太平洋の海底火山から噴き上げた噴煙が上空すべてを覆っていて、昼間でもほぼ暗闇の状…
ダンジョンから脱出した翌日。 目が覚めると、異次元収納の中から誰かに呼ばれたような気がして取り出してみると、空間の割れ目から昨日箱を持ってきてくれた機械人間の女性が、携帯電話を片手に握りしめて出てき…