百二十九話 月とウサギ……はっ?
予定通り五日ほどかかって、それまで徐々に大きくなってきていた月が視界いっぱいにまで大きくなった。 そこまで来てワイバーンは急に減速して、月の手前で一旦停止した。 そんな様子を、昼色を食べながらゆっ…
予定通り五日ほどかかって、それまで徐々に大きくなってきていた月が視界いっぱいにまで大きくなった。 そこまで来てワイバーンは急に減速して、月の手前で一旦停止した。 そんな様子を、昼色を食べながらゆっ…
全員に魔鉄が行き渡った事を確認して、レイジは壁際にあったモニターボードを引っ張ってきた。 ヒスイがサポートで押してくれたので、魔力付与ついでに頭をなでておく。 「さて最初に、アクセサリーを作るためだ…
「篤紫さん、それどういう仕組みになっとるん?」 篤紫の魔道具工房には、なぜか全員が集合していた。 元々ルルガには魔鉄を頼んであったので、いつも通りマリエルとミュシュも付いてきていた。そこまでは想定内だ…
なぜか電話口の向こうでナナナシアが言い淀む。 何か思う所があるのだろう、十数秒ぐらい経ってから遠慮がちに続きをしゃべり始めた。 そんなに、ワイバーンは特殊なのだろうか? 『あのね、篤紫君。見てて楽し…
そして、オレたちは今空を飛んでいた。 「なあコマイナ……また、なんだよな」「はい……また、みたいですね」 運転席ではコマイナが頭を抱えている。そんなコマイナに、篤紫は乾いた笑いを送るしかなかった。 …
ルルガ鍛冶工房は応接室と作業場、鍛冶場までが一緒の空間に収まっていて、唯一倉庫だけ別棟みたいな状態になっている。 はずだった。 篤紫は目の前、ルルガ鍛冶工房の様子を見て呆気にとられていた。 さっ…
取りあえずヒスイは、篤紫が魔力を補充していれば何とかしばらく大丈夫なので、じっかりと準備をしてその上で出発することにした。 それまでは、瑠美達三人には魔法の練習をしてもらうことにした。 実は三人と…
『車がな、無いのだよ』 桃華によると、オルフェナが居たのはお城の駐車場だったらしい。一生懸命に何かを探していたので聞いてみると、車が無いと。 「いや、情報それだけじゃ分からないって。車なら駐車場にいっ…
『あ、篤紫君? 久しぶりね、ぜんぜん電話くれないから忘れられちゃったかと思ったわよ。 それより聞いて聞いて、この間貰った本に異世界転移の物語あったでしょう。あれの真似して、ちょっと星の子呼んだんだけど…
「おとうさん、ヒスイちゃんが大変なのっ!」 最初に気付いたのは、夏梛だった。 ルルガ鍛冶工房の扉を勢いよく開けて入ってきた夏梛は、その時たまたま扉の前に居て、吹き飛んでいったミュシュには全く気がつかな…
ビルの一室で一晩過ごした後、再びオルフェナに乗って我が家がある長野県に向かった。 途中、名古屋都心の渋滞を避けるために、東海環状自動車道に入って、少しだけ遠回りして中央自動車道に向かう。若干時間がか…
果たして集合場所に着くと、忽然と目の前に桃華が顕れた。もう、普通の人間やめちゃったのかな。やり過ぎなんだけど。 当然ながら瑠美、咲良、紅羽の三人は、驚いてその場で飛び上がっていた。 「それで篤紫さん…
再びオルフェナに乗って、下道のまま湖畔の道を北へ走っていく。 走りながら、思いの外琵琶湖が大きいことに驚いた。わざわざ遠回りになるのに湖畔沿いの道を北回りで走り、京都市街に入る頃には三時間近く時間が…
高速道路を降りても、相変わらず道は混雑していた。 それでもほとんど動かない高速道路とは違って、郊外に向かう道は少しずつだけれど移動していた。 車内には今、運転席に篤紫が座っているだけだった。女子四人…
「ふぇっ? こ、ここはいったい何なのですの……?」 大樹ダンジョンに入ると、空気が変わったことが分かったのだろう、着物もどきの女の子が驚いて変な声を出していた。 まあ、驚くよね。 入った途端に、とてつ…