ep14 わたしは理不尽な軍隊と戦った。虚しかった
暗闇の中、麗奈は目が覚めた。 うっすらとドアの隙間から光が漏れている。どうやらあのまま、寝てしまったらしい。ゆっくりと起き上がると、体全体が痛かった。 どうやら、筋肉痛になっているようだった。 気付…
暗闇の中、麗奈は目が覚めた。 うっすらとドアの隙間から光が漏れている。どうやらあのまま、寝てしまったらしい。ゆっくりと起き上がると、体全体が痛かった。 どうやら、筋肉痛になっているようだった。 気付…
そしてまた、わたしは蘇った。 視界が全て焼けただれていた。 建っていた高層ビルが全て崩れ落ちている。街のあちらこちらが燃えていて、真っ黒な煙が空に向けて立ち上っていた。 麗奈は瓦礫の中の空白地帯、…
トラックの荷台に揺られながら、かつての都市遺構を後にした。都市遺構を抜けると、じきに荒野にさしかかった。 荒野の真ん中に、一本アスファルトの道路が走っている様は、何だか滑稽に見えた。確かアメリカとか…
久しぶりに連絡用の通路を通った先に、かつての小屋がなかった。 思わず麗奈は、足を止めてまじまじと見てしまった。 「えっと……なんで家の土台しか残っていないの……?」 確かに麗奈は、一年半ほど奥の日本…
気がつくと、また星と月の石に蘇っていた。 わたしはまた死んだらしい。 目の前でメルフェレアーナの命が奪われた。それもまた何の因縁か、あの忌々しい二人組に。まるっきり動きが掴めないうちに、胸を刺し貫…
しばらく平穏な日々が続いた。 林檎を収穫して、街に売りに出かける。メルフェレアーナとのお出かけが、とても幸せだった。 日本にいた頃、麗奈はカギっ子だった。 父親は警察官で、ほとんど家にいなかった。…
冒険者ギルドの職員はとても優しくしてくれた。 因縁の二人に相対した事で、精神的に落ち込んでいた麗奈に気を遣ってくれて、しばらく個室で休ませてもらえた。 ソファーでメルフェレアーナに抱きしめられながら…
税収官の庁舎は街の真ん中にあって、周りよりも少しだけ大きな建物だった。遠目に見ても、たくさんの人が出入りしていることが分かる。 ちょうど東西南北の大通りが交差する場所にあって、そこが街の中心であるこ…
差し出されたワンドを、ホルダーごと受け取った。メルフェレアーナの顔を見ると、笑顔で頷いてくれた。 麗奈は立ち上がって、ベルトを腰に巻いた。これだけで、魔法使いになったような気がした。あ、もう魔法使え…
麗奈の前には林檎の木があって、真っ赤な実がたわわに実っていた。 同じような木が何本もあるここは、メルフェレアーナの果樹園だ。今麗奈は、梯子に上って高い場所にある林檎の収穫をしている。 時折風で木が揺…
「さあ、そこに腰をかけて。いまお茶を淹れるわ」 縁側まで手を引かれて、そのまま腰をかけるように促された。麗奈は俯いたまま、ゆっくりと縁側に腰をかけた。 何となく懐かしい景色だった。昔小さい頃、田舎に行…
午前中の日差しに当てられて、足元を覆っていた雪が溶けていった。 麗奈は少し悲しい気持ちになった。中途半端に雪が溶けていくおかげで、掃いていたスニーカーが濡れてびしょびしょになっていた。 さらにぬかる…
エルフの村のみんなを弔っていたら、いつの間にか夕方になっていた。 村の外を見ると、戦場の中だっただけあって、見える範囲には焦土以外に何もなかった。未だに、焦げ臭い匂いが辺りに漂っている。 麗奈は、あ…
痛い。痛い痛い痛い、なにこれ痛いよ! 真っ白だった視界が戻ったと同時に、わたしの体におびただしい数の矢が突き刺さった。たくさんの血が流れ、足下が血だまりになっていく。自分でも分かる。間違いなく致命…