最終話 あれっ、何かがおかしいよっ(26話)
『……! ……!!』 何となく、遠くの方で声が聞こえてるような気がする。 視界は真っ暗で、深い眠りに落ちていたのか何だか頭がふわふわしている。僕は、いったいどうなったのだろうか。 ……待って、確かに…
『……! ……!!』 何となく、遠くの方で声が聞こえてるような気がする。 視界は真っ暗で、深い眠りに落ちていたのか何だか頭がふわふわしている。僕は、いったいどうなったのだろうか。 ……待って、確かに…
迫り来る巨大な炎の塊を、レイジが作った巨大な氷の塊が迎え撃つ。 二つの塊は接触すると大爆発を起こして、爆風が破片にぶつかって光を撒き散らしながら押し寄せてきた。三人を支えている僕は、咄嗟に翼に大量の…
「すごいっ、こんなに綺麗なの私、初めて見た」「綺麗だろう、ミモザ。それが昼間俺が言った海鮮丼だな」 ミモザがキラキラした笑顔で、目の前に出された海鮮丼を見つめていた。 丼にご飯を盛って、その上に色とり…
「イブキ、私に掴まってっ!」 空中で、腕にしがみついていたミモザがすっと僕の前に移動した。あわててその体を引き寄せて、ギュッと抱きしめた。柔らかい感触が腕に伝わってきて、顔が熱くなる。 「パパ、ママっ…
名前。正直言って、すっごく悩むんだけど。 花の名前とか、宝石の名前とか、色々候補は浮かんでくるんだけど、いまいちしっくりくる名前がない。 もともと彼女はダンジョンコアで、工場の管理のために使われて…
「えっと……ダンジョンコアって、普通は生き物にならないの?」「普通はならないわよ。あー、もう。篤紫君がつかまらない時のトラブルって、ほんとどうしようもないんだから……」 ナナナシアは渋い顔で頭を掻くと…
僕は今また、あの夢の中でも座った椅子に腰掛けている。 対面ではナナナシアがあの時と同じように、二つ用意したコップにお茶を注いでいるところだった。 「あの……僕は何でまた、ここにいるのかな?」「んー、…
「どどど、どういうことなの?」 受け取ったばかりのスマートフォンが、僕の手から滑り落ちて行った。 僕の前では、再び椅子に座ったレイジと、隣で車いすに座りなおしたアンジェリーナが、腕を組んで難しい顔をし…
僕は正面の壁面パネルから目を離して、もう一度ダンジョンコアにめをむけた。 もしかしたら画面の明滅に反射しているだけかもしれない――そんな思いでダンジョンコアに目を向けると、黄色く透き通ったダンジョ…
倉庫の全ての物を収納してから、僕たちはだだっ広い部屋の真ん中でテーブルと椅子を取り出していた。 資材の回収作業が終わってちょっと一休みをしようって事になって、安全を考慮して周りが見える場所で休憩しよ…
僕の視界の先を、人型ゴーレムが体勢を崩しながら通り過ぎて行った。動力コアを撃ち抜かれたゴーレムは、その時点で完全に動きを止めていた。 勢いはそのままに資材に足を引っかけて破壊し、一気に前傾状態で資材…
そこは倉庫のような場所だった。 天井にはクレーンのレーンが複数走っていて、沢山のワイヤーが垂れ下がっている。僕たちが今いる廊下は二階の壁際にあって、手すりの先は一階からの吹き抜けになっていて、かなり…
長い机――ベルトコンベアに乗っていた魔動機を、工場の奥まで一通り回収してから、僕たちは工場棟の入り口に向かって、残りの魔動機を回収しながら歩いていた。 工場は長い間放置されていたせいか、金属以外の部…
翌朝、窓から差し込む朝日で目が覚めた僕は、ベッドで横になったまま大きく背伸びをした。 そこで違和感に気がついた。 天井が見える。僕知ってるこれ、知らない天井だって言う場面だ。 「あれ、僕いつの間にベ…
悪魔はじっと私の瞳を見つめていた。 まるで、心の深淵をねっとりと覗き込まれているような、そんな錯覚に襲われる。無意識のうちに呼吸が浅くなっていて、思わずむせ返った。 状況は最悪に近かった。 今現在…