ボツ 5.意識が戻っても、方舟の危機は去っていなかったわ。
「あっ……私……」 意識がはっきりしてくる。私は慌てて体を起こした。 首をひとしきり回してみると状況は、それほど変わっていない感じだった。たぶん意識を飛ばしていた時間は、それほど長くなかったんだと思…
「あっ……私……」 意識がはっきりしてくる。私は慌てて体を起こした。 首をひとしきり回してみると状況は、それほど変わっていない感じだった。たぶん意識を飛ばしていた時間は、それほど長くなかったんだと思…
機関制御室の中は、無言だった。 その部屋にいる全員が、正面の壁に映る真っ黒な雲を、固唾を飲んで見つめていた。 『方舟、成層圏を越えました。補助推進機二機を切り離し、主推進機に切り替えます』『よし、補…
世界が止まった。 私の前にはまだ横倒しのバスがあって、時間が動き始めたら多分私はバスに押しつぶされる。今だってきっと、危機的な状態で思考が加速しているとか、今はそんな状態なんだと思う。 ほらあれよ…
ゆっくりと、目が覚めていく。 私が起きたことをセンサーが察知して、天井の証明がゆっくりと明るくなった。 この見覚えがある天井は、私の部屋。 イブキだったらきっと、『知っている天井だ』なんて言うよね…
私はすぐに、それが夢なんだって気づいたわ。 真っ黒な空間だった。 その夢の中にいる金髪の少女が私で、黒髪のハーフエルフの男の子にしっかりと両腕で抱きかかえられていた。その男の子の名前が『イブキ』…