ボツ 6.どうやら僕は、魔法を使うことができるらしい。
「えっと……僕は小鳥遊イブキ、呼ぶ時はイブキでいいよ。君は?」 僕が声をかけると、膝を抱えて俯いていた天使がゆっくりと顔を上げた。 当面の問題として、この部屋からどうやってか脱出しないといけないんだけ…
「えっと……僕は小鳥遊イブキ、呼ぶ時はイブキでいいよ。君は?」 僕が声をかけると、膝を抱えて俯いていた天使がゆっくりと顔を上げた。 当面の問題として、この部屋からどうやってか脱出しないといけないんだけ…
『あの、すみません。ここってどういった感じの場所なのですか?』 誰かの声が聞こえる。 僕の意識が、ゆっくりと浮き上がっていくように戻っていくのがわかった。 『ところでどうして、水の中に沈んだままで生き…
『方舟、成層圏を越えました。補助推進機二機を切り離し、主推進機に切り替えます』『よし、補助推進機分離!』『分離します!』 また、僕は夢を見ていた。 たぶんこれは誰かが見ている視界か、もしかしたら誰か…
ミモザと約束したから、今日は早く家を出ないといけないって頭では理解していた。 方舟へ向かう輸送船は予約制とはいえ、定刻で出発しているから遅れたとしても待ってもらえない。その前に、バスにだって乗らなき…
ゆっくりと、意識が戻ってきた。 電話が着信している音がベッドサイドのテーブルの辺りから聞こえてくる。僕は、大きく伸びをしながら、手を伸ばして電話を手繰り寄せた。寝ぼけ眼のまま、画面の着信ボタンをタッ…
僕はすぐに、それが夢なんだって気づいた。 真っ黒な空間だった。 その夢の中にいる僕はハーフエルフで、金髪の少女をしっかりと両腕で抱きかかえていた。その金髪の少女の名前が『ミモザ』だってことは、夢…