ep18 わたしは次の作戦をみんなに話した。ノリノリだった
「ところで、みんなは今どの辺まで来ているんだって?」 麗奈が声をかけると、ロイドが慌ててエレベーターに飛び込んで行って、階下に下りていった。そう言えば彼は機械担当だったよね、向こうとの無線連絡もロイド…
「ところで、みんなは今どの辺まで来ているんだって?」 麗奈が声をかけると、ロイドが慌ててエレベーターに飛び込んで行って、階下に下りていった。そう言えば彼は機械担当だったよね、向こうとの無線連絡もロイド…
「ここは……完全に空白地帯、なんですね」 富士山の麓は危ない。 もし地殻が揺れ動いたら、あの山が噴火するよね……そう麗奈が呟くと、悪魔族のみんなの動きが固まった。 麗奈が知っている歴史でも、周期的に富…
しばらく待っていると、扉の外が騒がしくなった。それも一瞬で、コンコンというノックの音とともに一気に静かになる。「どうぞ、入って貰ってもいいよ」 麗奈が声をかけると、先ほど慌てて飛んでいった悪魔族の女…
取りあえず鞄を背負って、箒を手に握った。 案の定というか、悪魔族の男女一団が全員もれなく動きを止めて固まっていた。思わず麗奈は、人差し指で頬を掻いた。「いやだってほら、何でもいいんいでしょ?」「い、…
暗闇の中、麗奈は目が覚めた。 うっすらとドアの隙間から光が漏れている。どうやらあのまま、寝てしまったらしい。ゆっくりと起き上がると、体全体が痛かった。 どうやら、筋肉痛になっているようだった。 気付…
そしてまた、わたしは蘇った。 視界が全て焼けただれていた。 建っていた高層ビルが全て崩れ落ちている。街のあちらこちらが燃えていて、真っ黒な煙が空に向けて立ち上っていた。 麗奈は瓦礫の中の空白地帯、い…
トラックの荷台に揺られながら、かつての都市遺構を後にした。都市遺構を抜けると、じきに荒野にさしかかった。 荒野の真ん中に、一本アスファルトの道路が走っている様は、何だか滑稽に見えた。確かアメリカとか…
久しぶりに連絡用の通路を通った先に、かつての小屋がなかった。 思わず麗奈は、足を止めてまじまじと見てしまった。「えっと……なんで家の土台しか残っていないの……?」 確かに麗奈は、一年半ほど奥の日本家…
気がつくと、また星と月の石に蘇っていた。 わたしはまた死んだらしい。 目の前でメルフェレアーナの命が奪われた。それもまた何の因縁か、あの忌々しい二人組に。まるっきり動きが掴めないうちに、胸を刺し貫か…
しばらく平穏な日々が続いた。 林檎を収穫して、街に売りに出かける。メルフェレアーナとのお出かけが、とても幸せだった。 日本にいた頃、麗奈はカギっ子だった。 父親は警察官で、ほとんど家にいなかった。 …
冒険者ギルドの職員はとても優しくしてくれた。 因縁の二人に相対した事で、精神的に落ち込んでいた麗奈に気を遣ってくれて、しばらく個室で休ませてもらえた。 ソファーでメルフェレアーナに抱きしめられながら…
税収官の庁舎は街の真ん中にあって、周りよりも少しだけ大きな建物だった。遠目に見ても、たくさんの人が出入りしていることが分かる。 ちょうど東西南北の大通りが交差する場所にあって、そこが街の中心であるこ…
差し出されたワンドを、ホルダーごと受け取った。メルフェレアーナの顔を見ると、笑顔で頷いてくれた。 麗奈は立ち上がって、ベルトを腰に巻いた。これだけで、魔法使いになったような気がした。あ、もう魔法使え…
麗奈の前には林檎の木があって、真っ赤な実がたわわに実っていた。 同じような木が何本もあるここは、メルフェレアーナの果樹園だ。今麗奈は、梯子に上って高い場所にある林檎の収穫をしている。 時折風で木が揺…
「さあ、そこに腰をかけて。いまお茶を淹れるわ」 縁側まで手を引かれて、そのまま腰をかけるように促された。麗奈は俯いたまま、ゆっくりと縁側に腰をかけた。 何となく懐かしい景色だった。昔小さい頃、田舎に行…