2.目が覚めたら、とても危険な場所だったわ。side.ミモザ
「んっ……ここは?」 私が目を覚ますと、視界に入ってきたのは真っ白な天井だった。鼻に香ってくる独特な匂いから、ここが病室だってことがすぐに分かった。 頭元で、何かの機械が私の動きに反応してピピッと音を…
「んっ……ここは?」 私が目を覚ますと、視界に入ってきたのは真っ白な天井だった。鼻に香ってくる独特な匂いから、ここが病室だってことがすぐに分かった。 頭元で、何かの機械が私の動きに反応してピピッと音を…
『……ズーン! ……ズゴーン!!』 深く沈んでいた意識が、ゆっくりと醒めていく。 どうやら僕は、深い眠りから醒めたんだと思う。今は頭がすごく重くて、何だか考えが上手くまとまらないんだよね。ほら、昼間の…
もうね、意味わからないってこのことだと思う。 私と鈴音が交差点に差し掛かったところで、香織がまた意味わからないモノに轢かれそうになっている。 そもそもまた今日も、鈴音が一緒に登校することになった時点…
『成層圏を越えました。補助推進機二機を切り離し、主推進機に切り替えます』「よし、補助推進機分離!」『分離します!』 前面の大型モニターに映る地球は、一面に漆黒の厚い雲に覆われている。既に地上に日光が届…
思いの外、鉄扉が重かった。 最初、篤紫だけで押そうとしたらびくともしなかったので、桃華が補助に入り、すぐにヒスイが参加してやっと開けることができた。 何だか嫌な予感がして、ゆっくりと部屋の中に足を伸…
体が震えている。何が起きたのか分かるんだけど、何でこんな事になったのかは全く理解できない。 そもそも理解したくない。 これってたぶん、よくラノベとかにある『異能バトル』ってやつなんだよね。だったら、…
ゆっくりと、視界が戻ってくる。 篤紫は大きく息を吐いて、地面がしっかりと硬化したことを確認してから立ち上がった。宇宙船『方舟』がダンジョン化した証拠に、全ての壁と床が破壊不可能オブジェクトに変化して…
もうね、ポカーンだよ。 立ち止まったのは私だけで、鈴音とお父さんはさっさと階段を上がっていってる。 ちょっと幅が広めの階段脇には、一段ずつに足元を照らす明かりが灯っていて、玄関まで光の道が出来ている…
「懐かしい……街並みね……」「お母様は、この景色を知っているのですか?」「ちょうどね、麗奈の両親……私の妹たちの家があったのが、この辺りなのよ」 そんな他愛のない会話をしながら、懐かしい東京の街を歩い…
部室の表札が『野鳥観察クラブ』から『異世界研究クラブ』変わったことに、私以上にびっくりしたのが鈴音だったよ。 目を大きく見開いたと思ったら、慌てて立ち上がると壁に駆け寄って一生懸命に看板を触り始めた…
それから一ヶ月はあっという間に過ぎた。 ミュシュは順調に回復して、あれからずっと留美、咲良、紅羽の三人に振り回されていた。何故かそこにエルシュまで引きずり込まれて、メルシュ女王が何だか嬉しそうにして…
ルナナリア城の正門脇に停まっている魔神晶石車の、その後ろ側にある開け放たれた扉から、車に乗った兎人たちが次々に中に入っていく。車列は正門の奥に見える街の、ずっと向こうまで長く続いていた。 金色の縁取…
「……私は、たぶん結城くんが知っている私の……はずだよ?」 少しだけ考えてから、しっかりと孝太朗の目を見て告げた。 私の動揺が伝わったのかな、私に抱きついたままだった鈴音の腕に少し力が入ったように感じ…
お昼休みが終わる頃にはとりあえず私の気持ちもいくらか落ち着いてきた。 さすがにいつまでも保健室にいるのも気が引けたから、香織と鈴音と一緒に教室に戻った。戻ったはいいんだけど、完全に想定外の事態になっ…
香織と保健室まで来た私は、保健室の林先生に声をかけると、空いていたベッドに横になった。香織が椅子を二つ持ってきて、片方に座ってその隣の椅子に教室から付いてきた死神を座らせた。 死神は素直に私の服の裾…