4.苦悩。私の無限収納が勝手に物を吐き出すんだけど
周りの喧噪の音とともに、私の時間が戻ってきた。 私は机に突っ伏していたた顔を上げて、大きく息を吐いた。「おっ、十円めっけ。これは第一発見者の僕の物だね」「はははっ。何だよ孝太朗、小学生みたいなこと言…
周りの喧噪の音とともに、私の時間が戻ってきた。 私は机に突っ伏していたた顔を上げて、大きく息を吐いた。「おっ、十円めっけ。これは第一発見者の僕の物だね」「はははっ。何だよ孝太朗、小学生みたいなこと言…
「たぶんまだ、召喚の魔方陣が完全に消えていないはずなんだ。みんなある程度落ち着いたみたいだから、一緒に探そう」 そう言いながら、ごく自然に私の手を引いてきた。 って、手っ手ぇぇぇっ! びっくりして反射…
「えっと……ダンジョンコアって、普通は生き物にならないの?」「普通はならないわよ。あー、もう。篤紫君がつかまらない時のトラブルって、ほんとどうしようもないんだから……」 ナナナシアは渋い顔で頭を掻くと…
「きゃっ、眩しいっ――」 時間の流れが戻ったすぐ後に、依吹の撃ち込んだ拳の周りから光が溢れ出して、辺りが真っ白に染まった。私は慌てて目をつむった。 ちょっと何これ、目をつむったのに光が目の奥まで入って…
「……えー、またなの?」 ふとノートから顔を上げると、周りの時間が止まっていた。 前の教壇では担任の梶原先生がチョークで『の』の字を書いている途中で、逆の手は何か字を間違えたのか黒板消しに伸びていると…
僕は今また、あの夢の中でも座った椅子に腰掛けている。 対面ではナナナシアがあの時と同じように、二つ用意したコップにお茶を注いでいるところだった。「あの……僕は何でまた、ここにいるのかな?」「んー、何…
「どどど、どういうことなの?」 受け取ったばかりのスマートフォンが、僕の手から滑り落ちて行った。 僕の前では、再び椅子に座ったレイジと、隣で車いすに座りなおしたアンジェリーナが、腕を組んで難しい顔をし…
僕は正面の壁面パネルから目を離して、もう一度ダンジョンコアにめをむけた。 もしかしたら画面の明滅に反射しているだけかもしれない――そんな思いでダンジョンコアに目を向けると、黄色く透き通ったダンジョン…
「さあ、行くわよ」 ホワイトケーブは四足走行モードのまま、頭を下にしてほぼ垂直に切り立った自然の岩壁を駆け下りていく。 優秀なのが、下向きに駆けているのに、車内の重力は常に床に向かってかかっていること…
再び四足走行モードになったホワイトケープは、巨大な岩山を駆け抜けながら一路ルナナリアを目指して走っていた。 最初は楽しそうに運転をしていた桃華も、代わり映えのない風景にだんだんと眉が下がってきていた…
倉庫の全ての物を収納してから、僕たちはだだっ広い部屋の真ん中でテーブルと椅子を取り出していた。 資材の回収作業が終わってちょっと一休みをしようって事になって、安全を考慮して周りが見える場所で休憩しよ…
僕の視界の先を、人型ゴーレムが体勢を崩しながら通り過ぎて行った。動力コアを撃ち抜かれたゴーレムは、その時点で完全に動きを止めていた。 勢いはそのままに資材に足を引っかけて破壊し、一気に前傾状態で資材…
そこは倉庫のような場所だった。 天井にはクレーンのレーンが複数走っていて、沢山のワイヤーが垂れ下がっている。僕たちが今いる廊下は二階の壁際にあって、手すりの先は一階からの吹き抜けになっていて、かなり…
長い机――ベルトコンベアに乗っていた魔動機を、工場の奥まで一通り回収してから、僕たちは工場棟の入り口に向かって、残りの魔動機を回収しながら歩いていた。 工場は長い間放置されていたせいか、金属以外の部…
翌朝、窓から差し込む朝日で目が覚めた僕は、ベッドで横になったまま大きく背伸びをした。 そこで違和感に気がついた。 天井が見える。僕知ってるこれ、知らない天井だって言う場面だ。「あれ、僕いつの間にベッ…